ショップサイト構築において、真っ先に思いつくサービスが恐らく「楽天市場」ではないかと思われます。
事実、楽天市場はインターネット黎明期より参入している国内最大手のショッピングモールで、今もなお影響力を強く持ち、インターネットでのショッピングと言えば楽天市場 と言う感覚を持っておられる方も多いのではないでしょうか。

楽天市場に参入する最大のメリットは
来客者のほぼ全てが最初から「商品購入をメインとして考えている」点にあります。
これは通常のSEO対策などではどうしても「商品購入をまったく考えてないが検索してみた結果表示された」と言う来訪者もカウントされるため、実質の購入率と言うのはどうしても下がりますが、楽天市場の場合は商品の購入率は通常のネットショップの最大3倍とも言われています。

ただし、デメリットも数多くあり、よほど大手の企業で無い限りは楽天に参入しても勝ち目がないと言っていいほど競争の激しい場所でもあります。
また、出店金額が非常に高額な上に売上が伸びれば伸びるほどその分手数料が増えるシステム(通称:楽天税)ですので、利益率の低い商品販売の場合は相当な苦労を強いられることになります。

さらに、ショップ製作にも多くの制約があり、ルールとして「お店の影響力を外に出してはいけない」と言う原則があります。
基本的に楽天からは他サイトへの直リンクが禁止されているため、相互リンク対策や被リンク確保の対策は取れません。SEO対策もほとんど取れないので外部から集客と言うことはあまり期待できません。
楽天は楽天のアクセスだけで十分な量を確保できているため、特に気にするほどの物でもないと言うお店もありますが、そう言った店は大抵大手の強いショップです。

致命的なのが、楽天市場のような成熟した市場において、勝負の鍵は「商品の価格」となってしまいます。
同一商品があまりに多いため、結局価格の安いところや納期の早いところ、決済方法がスムーズなお店だけが勝ち残る仕組みになっており、必ずしも「楽天への出店=売上アップ」とは限りません。むしろ赤字撤退をしているお店のほうが多いかもしれないくらいとも言われています。

楽天での出店は「体力勝負」となります。長期間良質のサービスで低価格であるか と言う点があるため、マニアックな商品の販売や在庫を多くもてないお店などでは不利な点が多く、楽天で勝つにはかなりの戦略を組む必要があります。
逆に体力があり、戦略も十分にあるのであれば爆発的な販売実績を残すことが出来ます。